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ブリーフィング

2022年7月13日

警鐘を鳴らす:2022カタールW杯 現地ホテルで働く移民労働者に対する搾取的な採用慣行のリスク

Shutterstock (purchased)

今年11月にカタールで開催される2022年カタールワールドカップに先立ち、およそ100万人が同国を訪れるとみられており、現在驚異的なペースで採用活動が進んでいます。そうした採用活動の活発化に伴い、同国のホテルで働く移民労働者が立たされている苦境への影響も大きくなっています。同地域では移民労働者が支払う斡旋料が人権侵害の最大の要因の一つであることが判明しているにもかかわらず、私たちの調べでは、カタールの高級ホテルブランドでは、虐待的な採用慣行を終わらせるための十分な措置が取られていないため、移民労働者はいまだに債務と低賃金にさらされて苦しんでいることが分かりました。

私たちは、30のホテルブランドを対象に「ワールドカップ期間中にカタールで予定している事業の規模および範囲」、「雇用者負担原則へのコミットメント」、「人権デューディリジェンスプロセス」、「料金の支払い」に関する6つの質問への回答を依頼しました。これら30のブランドがカタールで運営する宿泊施設は115を超え、11月にはそのすべてに予約が入ると見込まれています。

2021年に調査を実施して以降、14のホテルブランドから回答が得られました。人材派遣会社または斡旋業者を1社以上公表しているブランドは10社、料金の支払い状況が分かる事例を公表しているブランドは4社あり、業界全体の透明性は向上しました。また、採用時に労働者との面談を行っているとしたブランドが9社あった点は幸いなことですが、料金の支払いについて明らかにしているブランドはごくわずかしかないことから、面接担当者が労働者と雇用者の間の力の不均衡を適切に考慮できていない可能性があることが示唆されています。

全体的に、人材派遣会社のデューディリジェンスの実施および取引先における採用基準の監視に対するホテルブランドの取り組みに大きな進展は見られませんでした。ブランドの回答からは、自社の制服を着用するすべての労働者に対して自らが負う責任、あるいは採用リスクがはらむ複雑さを十分に理解していないことが分かりました。回答の内容は、労働者に対するこうしたリスクを事前に特定し、軽減できるような積極的なデューディリジェンスではなく、人材派遣会社との取引が決定した後で、基準を遵守するために契約を拠り所としていることを示すものでした。

また私たちは、FIFAならびに「伝送と遺産の最高委員会(Supreme Committee for Delivery & Legacy)」に対し、今回の報告への回答を求めました。FIFAの回答はこちらから閲覧可能です。最高委員会は、詳細まで考慮し書面にした状態でリソースセンターの手元に届くよう、回答を提出する意向であることを表明しています。報告の公表に先立ち、回答がなかったBWHホテルグループからは、2022年7月12日に回答が得られました。

提言(ブリーフィングでは全文閲覧可):

・年次報告を通じて、透明性を向上すること

・取引先のデューディリジェンスおよび監視の取り組み状況を改善すること

・労働者のための是正措置にコミットすること

ホテル業界にとって、状況を好転させる絶好のチャンスが今にも失われようとしています。ホテルブランドは、労働者への損害を防ぎうる短期的に有効な変革を容易に実行できます。本報告書に記されているような、採用慣行を改善するための簡単なステップを実行すれば、それによる労働者へのインパクトは12月に決勝を終えた後も続き、長きにわたって効果がもたらされるでしょう。さもなければ、優勝チームが祝杯をあげた後も、多くの労働者が長い間採用活動に伴う費用負担の影響に直面し続けることになります。2022年のワールドカップのレガシーが今以上に労働者を苦しめたという事実によって汚されないようにするため、ホテルブランドは極めて重要な役割を果たすことができるのです。
湾岸地域プログラムマネージャー Isobel Archer

主な調査結果

  • ホテルブランドの大半は、人権侵害に対する透明性のある是正措置を優先課題として捉えていないようです。2022年ワールドカップに関連して6ヶ月以内に発覚した採用リスクや料金の支払いに関する事案について公表し、是正措置を取ることを約束しているブランドは2社(Four SeasonsRadisson)のみでした。Accorからの回答には、非公開協定により、ワールドカップに関連してサービスを提供する宿泊施設における労働者の情報を開示することはできないと明記されており、特に懸念されます。
  • 就職するための費用を労働者に負担させず、採用にかかる費用は雇用者が負担するとする雇用者負担原則(EPP)に沿った方針を公表しているブランドはわずか2社(KempinskiRadisson)でした。他のブランドの多くもEPPに基づく方針があると主張していますが、いずれもその根拠となる情報を提示していません。
  • 14ブランドのうち10ブランド(Accor、Ascott、Deutsche Hospitality、Four Seasons、Kempinski、Millennium、Minor、Radisson、Retaj、Whitbread)が、人材派遣会社または斡旋業者の名前を1社以上挙げ、わずか4ブランドだった2021年より増加しました。取引関係の情報開示は企業の透明性の中核をなすため、これは正しい方向に重要な一歩を踏み出したことを意味しており、各ブランドにおいて投資家や権利団体、労働組合などのステークホルダーによる徹底した調査への備えが進んでいることを示しています。
  • 料金の支払いの実態を把握するため、ブランドは労働者との直接的なエンゲージメントを強化しています。9ブランドが採用時に少なくとも1回は労働者との面談を行っており、わずか3社だった2021年と比べて増加しました。しかし、採用活動が進んでいるにもかかわらず、料金の支払いの実態を明らかにする情報開示を行っていたブランドは4社に留まりました。これらの調査結果を合わせると、大半のホテルブランドの面談プロセスを強化し、違法な料金の支払いも含め、採用活動の中で経験した恐怖や脅しについて労働者が声を挙げられるようにする必要があることを示しています。