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ブリーフィング

2022年11月10日

囚人ではなく環境保護者:気候変動対策における先住民族の権利侵害と犯罪者化

IPRI

先住民族は、気候問題の解決に不可欠なアクターです。気候危機への対応は、自然の管理者であり生物多様性の保護者である先住民族とのパートナーシップに基づくものであるべきです。私たちは、先住民族の犯罪者化を止め、彼らの集団的権利と個人的権利を尊重しなければなりません。
ジョーン・カーリング(Indigenous Peoples Rights International グローバル・ディレクター)

気候危機は、地球とそこに住む人々が抱える最も重大かつ複雑な課題のひとつです。先住民族は、環境保護の最前線に立ってこの危機に立ち向かっており、地表の20%超および生物多様性の80%を管理しています。何千年にもわたって培ってきた環境管理の専門知識を利用して、先住民族たちは地球を守る戦いで極めて重要なリーダーとしての役割を担っているのです。先住民らはまた、ごくわずかしか気候変動の原因になっていないにもかかわらず、その直接的な影響を最初に受ける人々でもあります。気候対策への先住民族の実質的な参加は、パリ協定をはじめ、数々の国際合意で詳細に定められています。

残念ながら、気候変動の緩和と持続可能な開発目標(SDGs)の達成を目的に実施されているプロジェクトの中には、土地や領土、資源、食料、水、「自由意思による、事前の、十分な情報に基づく同意(FPIC)」、文化的伝統と慣習に対する集団的権利を含む、先住民族の各種権利を脅かしているものがあります。例えば、風力発電、水力発電、バイオ燃料、地熱、森林・生物多様性保全事業のほか、風力タービンや太陽光パネルから電気自動車まで、再生可能エネルギー技術を利用する上で必要となるコバルト、リチウム、銅、マンガン、ニッケル、亜鉛といった移行鉱物の採掘事業などです。

そのうえ先住民族は、自らの土地や領土、資源を守り、気候変動対策を目的とするものを含む、企業や国によるプロジェクトに伴う損害から基本的権利を守るために合法的な手段で行動を起こすことで、国家および非国家主体による報復に直面しています

地球規模の気候危機を解決するには、人権の尊重およびその保護との両立を持続可能な形で実現する必要があります2050年までに脱炭素経済を実現するための競争において先住民族の権利を無視すれば、多くの人権侵害が起き、抵抗や紛争を助長し続けることとなり、プロジェクトが滞って、世界の気候目標やSDGs目標の達成に遅れが生じるでしょう。

Indigenous Peoples Rights International(IPRI)と共同で発表した本ブリーフィングでは、人権を中心に据えない気候対策が先住民族にどのように害を及ぼしてきたか、またそのようなプロジェクトから自らの土地、領土、自然資源、コミュニティを守ろうとした先住民族の擁護者が、どの程度の暴行被害を受けているかについて調査しました。また、ケニア、フィリピン、ロシア、ペルー、ネパール、インドネシア、ノルウェーにおける有害な気候対策プロジェクトに対して先住民族が抵抗した事例とともに、それに関連して先住民族コミュニティの権利を支持するに至った判決についても紹介しています。

主な調査結果:

●2015年1月から2022年8月までの間、私たちは、殺害、脅迫、恣意的な拘束、スラップ訴訟など、先住民族の人権擁護者に対する883件の暴行事件を追跡しました。

●先住民族が世界人口に占める割合は約17人に1人(6%)であるにもかかわらず、2015年以降に世界全体で発生した暴行のうち5件に1件(20%)近くが先住民族の人権擁護者を標的とするものでした。

●2015年1月から2022年8月までの間に生じた先住民族の擁護者に対するほぼすべての暴行被害(95%)が、気候、土地、環境擁護家を標的とするものでしたが、先住民族以外の擁護家に対する暴行ではその割合はわずか3分の2(63%)でした。このデータから、土地や水、森林を守る上で先住民族がいかに大きな役割を担っているかとともに、彼らが不相応なリスクを抱えていることが分かります。

●2015年1月から2022年8月までの期間では、先住民族の擁護者に対する暴行の75%が中南米で発生し、続いてアジア太平洋地域が18%を占めました。先住民族の人権擁護者に対する暴行が最も多く発生したのは、ホンジュラス、ペルー、メキシコ、グアテマラ、ブラジル、フィリピン、コロンビアでした。

●同一期間に発生した先住民族の擁護者に対する暴行のうち、殺害は29%を占めましたが、先住民族以外の擁護者に対する暴行ではその割合は16%でした。

●先住民族の擁護者に対する暴行の中で私たちが記録した883件のうち、少なくとも134件は水力、風力、太陽光などの再生可能エネルギー事業に関連するものでした。

●2010年から2021年までの期間に発生した移行鉱物に関連する人権侵害の申し立て495件を追跡しました。この期間では、移行鉱物の採掘に関連する擁護者への暴行は148件あり、こうした暴行の3分の1が先住民族の擁護者に対するものでした。