イタリア:PFASによる水質汚染の疑いで企業幹部に刑事責任が問われたヨーロッパ初のケースとして、三菱商事の元取締役など11名に有罪判決
[3 Japanese sentenced to prison over PFAS pollution in Italy] 2025年6月27日
[非公式英文和訳:ビジネスと人権リソースセンター]
三菱商事の元関連会社が、PFAS(有機フッ素化合物)による地下水や川の汚染を引き起こしたとして、イタリア北東部ベネト州ビチェンツァの地方裁判所は、日本人3人を含む計11人に拘禁刑の有罪判決を言い渡した。この汚染により、何十万人もが影響を受けたとしている。
[...]
ヴェネト州のミテニ社の工場から流出したとされるPFASは、自然界でほとんど分解されないことから「永遠の化学物質」とも呼ばれている。
[...]
裁判所は、水質汚染に対する三菱商事の責任を認め、有罪の被告や三菱商事などに対し、被害者である個人、市民、ヴェネト州、そして工場が所在していた自治体に対して損害賠償を支払うよう命じた。
[...]
ベネト州当局は2013年、ミテニ社の工場からPFASが地下水などに流出していると特定。工場はかつて三菱が所有しており、繊維製品やその他の産業用途向けに化学物質を製造していた。
当局の推計では、州内3県の計35万人が汚染された水道水や地下水の影響を受けたとされる。その後の調査ではPFASの血中濃度が基準値を大幅に上回る住民が相次ぎ、深刻な公衆衛生上の懸念を引き起こした。
[...]
市民らの代理人を務めたマルコ・カゼラート弁護士によると、この判決はPFAS汚染に関して企業幹部に刑事責任が問われたヨーロッパ初の事例である。
[...]
三菱商事はこの判決についてのコメントを控えている。
[...]