abusesaffiliationarrow-downarrow-leftarrow-rightarrow-upattack-typeburgerchevron-downchevron-leftchevron-rightchevron-upClock iconclosedeletedevelopment-povertydiscriminationdollardownloademailenvironmentexternal-linkfacebookfiltergenderglobegroupshealthC4067174-3DD9-4B9E-AD64-284FDAAE6338@1xinformation-outlineinformationinstagraminvestment-trade-globalisationissueslabourlanguagesShapeCombined Shapeline, chart, up, arrow, graphlocationmap-pinminusnewsorganisationotheroverviewpluspreviewArtboard 185profilerefreshIconnewssearchsecurityPathStock downStock steadyStock uptagticktooltiptwitteruniversalityweb

コンテンツは以下の言語で利用可能です: English

記事

2022年8月8日

著者:
Human Rights Watch

カンボジア:ヒューマン・ライツ・ウォッチ、カンボジア当局が日本供与のバスを使用し、ナガワールド・カジノで解雇されたスト労働者を強制的に排除することを止めるよう、日本政府からの働きかけを要請;JICAコメントを含む

[日本:労働組合への弾圧停止を求め、カンボジア政府に強い働きかけを] 2022年8月8日

日本政府はカンボジア当局に対し、日本が無償供与したバス車両を用いて、首都プノンペンでピケを張る労働者を強制排除するのを止めるよう強く求めるべきだと、ヒューマン・ライツ・ウォッチは本日述べた。カンボジア政府による労働者へのこうした行為は、労働者がもつ基本的権利であるストライキ権、結社および表現の自由を侵害するものである。

2021年4月にナガワールド・カジノが1329人の労働者を解雇して以来、元従業員はプノンペン中心部にあるこのカジノ周辺で抗議活動を行っており、同年12月にはストライキに突入した。現地当局は、ストライキ中の組合活動家数十人の身柄を拘束した上で、日本が供与したバスに乗せてスト現場から強制排除し、プノンペン郊外やコロナ隔離施設に移送している。

「日本はカンボジア当局に対し、日本の納税者の資金で供与されたバスの不正使用をやめるよう要求すべきだ。そうしないのなら、カンボジア政府のストライキ労働者への人権侵害に加担することになる」と、ヒューマン・ライツ・ウォッチの笠井哲平・アジア局プログラムオフィサーは述べた。「日本政府は海外での労働者の権利の促進に務めるべきであり、ODAがその侵害に使われるのを許してはならない」。

2016年9月27日、日本政府は約14億円(1,000万米ドル)の無償資金協力事業を締結し、その一環としてプノンペン市にバス80台を供与した。

2022年6月24日、ヒューマン・ライツ・ウォッチは、日本の国際援助機関である国際協力機構(JICA)に対し、カンボジア政府によるバスの不正使用について日本政府が懸念を表明したか、なんらかの措置を取ったかについて情報を開示するよう求めた。JICAは、7月28日付で次のように回答した。「日本政府及びJICAは、人権状況を含め、カンボジア政府とは日頃から 緊密に対話を行っており、本件についてもしかるべく対応していますが、 外交上のやり取りでもあり、その詳細についてお答えすることは差し控え させていただきます」。

SNSで拡散された動画から、当局者がバスを利用してスト破りを支援していることは明らかだ。ある動画では、少なくとも5人の制服警官が、3人の私服姿の男性(うち1人はトランシーバーを所持)とともに、スト中の女性労働者3人を乗車口のステップに押し込み、車内に引きずり込んでいる様子が映っている。ヒューマン・ライツ・ウォッチはビデオの信憑性を検証するとともに、正確な場所を特定し、車両の内装が日本の供与したバスと一致することを確認した。

2021年4月のナガワールド・カジノの大量解雇では、ナガワールド・クメール人労働者組合(LRSU: Labor Rights Supported Union of Khmer Employees of NagaWorld)のチム・シター(Chhim Sithar)委員長をはじめ、組合幹部や活動家らも対象とされた。これを受けて組合側は、カンボジアの労働法に基づき、解雇された労働者、とくに組合幹部の復職と、解雇対象者への公正な補償の支払いを求めている。

2021年12月、カンボジア当局は根拠を示さないまま、この争議行為を即座に「違法」と決めつけたが、労働者側はストライキを継続した。当局は、根拠のない「扇動」容疑と、人権侵害的な「COVID-19およびその他の致死感染症の蔓延防止対策法」に違反したとして、チム・シター氏ら組合活動家11人を拘束した。スト参加者は義務づけられたCOVID-19対策を遵守していたにもかかわらず、こうした行為がなされている。

[...]

ODA大綱(1991年制定、2002年改定)は基本方針の1つに人権保障を掲げている。実施原則を記した箇所では「開発途上国における民主化の促進、市場経済導入の努力並びに基本的人権及び自由の保障状況に十分注意を払う」(Ⅱ.援助実施の原則(4))とうたわれている。

カンボジア政府が、労働組合による非暴力的な抗議行動の強制解散を支援するため、日本から供与された車両を用いることは、労働者のストライキ権、表現の自由、結社の自由、団体交渉権を根底から覆すものであると、とヒューマン・ライツ・ウォッチは述べた。

「カンボジア当局による今回のバスの不正な使用について、これを止めさせるためにすぐさま有効な措置がとられないのであれば、ODA憲章の遵守という日本政府の公約には疑義が呈されることになる」と、前出の笠井プログラムオフィサーは述べた。「日本政府は、カンボジア政府に対し、人権尊重が二国間関係の中心であるという明確なメッセージを送るべきである」。

タイムライン