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記事

2022年11月14日

著者:
Karolina Bonde, PAX Unpaid Debt

スウェーデン:ルンディン・エナジー元CEOに対するスーダンでの戦争犯罪疑惑、最高裁が起訴の管轄権を有すると判断

[Supreme Court: Sweden has Jurisdiction over Lundin’s Alex Schneiter], 2022年11月10日

[ 英文和訳:ビジネスと人権リソースセンター]

スウェーデン最高裁判所は2022年11月10日、ルンディン社の元CEOアレックス・シュナイター起訴における管轄権をスウェーデンが有することを確認した。これによりスウェーデンは、重大な罪を犯した者が第三国に逃亡することを防ぐ、普遍的管轄権の原則を引き続き維持することが可能となった。さらに、この決定により同裁判所は、最悪の国際犯罪責任者が処罰されないことを阻止するという、スウェーデンの国としての姿勢を確認した。[...]

アレックス・シュナイター氏は2021年11月、イアン・ルンディン氏と共に南スーダンでの戦争犯罪に加担した罪で起訴され、同月、シュナイター氏は地方裁判所に申し入れを行っている。シュナイター氏とその弁護士は、国際法上、非国際的な武力紛争で犯罪が行われた場合、もしくは被告人が起訴された国の領土内に自主的に滞在していない場合には普遍的管轄権を適用できるという根拠がないため、スウェーデン裁判所はシュナイター氏に対する管轄権を有していないと主張している。[...]

地方裁判所とスヴェア控訴裁判所がこの申し立てを却下した後、シュナイター氏は判決を不服としてスウェーデン最高裁に上告した。最高裁はこの件をスウェーデン検事総長のペトラ・ルンド氏に付託した。ルンド氏は、法的枠組みは明確であり、アレックス・シュナイター氏の裁判を行う管轄権はスウェーデン裁判所が有していると結論付けた。この件でスウェーデン最高裁は、疑問を解明するために自らが問題を取り上げる結果となった。[...]

裁判所による決定は犯罪被害者から歓迎されている。その一方で、この訴訟手続きは被害者らに負の影響を及ぼしているのも事実である。シュナイター氏の申し立てにより刑事手続きは8カ月も遅れ、裁判の完全性が低下し、迅速な正義と救済を求める被害者の権利が侵害されたのである。

裁判の予定は再開されたが、まだ日付は決まっていない。

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