イタリア : スーパーマーケットの低価格が賃金の圧迫と出稼ぎ労働者の搾取に結びついたとするサプライチェーンの研究結果を受け、S Groupが調達プロセスを改革
[日本語翻訳記事提供: 経済人コー円卓会議日本委員会]
「過重労働 : スーパーマーケットの食料価格の引き下げにより、移民労働者へのしわ寄せが強まる」 2019 年 11 月 25 日
フィンランド最大の食料品小売業者である S Groupは、Oxfam に...移民労働者からの広範な搾取に関する報告が増えていることに促され...人権への影響を評価するために、イタリアトマトの調達サプライチェ ーンを精査するよう求めました...調査結果の中でS Groupは ....市場への影響力を利用して、定期的にイタリアのサプライヤーからの缶詰トマトの低価格を引き出しており、サプライチェーンの末端において、スーパーマーケットの低価格と移民労働者の搾取とに間接的な関連があることが指摘されました。
S Groupは...トマト製品のサプライヤへの納入価格を下げることによって農家の利幅を圧迫し、農家が労働組合から交渉された賃金を労働者に支払わないようにする方向へインセンティブを与えました...
...包括的な人権の評価...は世界的な問題を明らかにしている何百もの一般的な食料品の低価格設定が、 それらを生産するための労働にかかる真のコストからますます切り離され、農業に従事する移民労働者の搾取に間接的に貢献しています...
S Groupの調査結果は...真の労働コストに基づいたより倫理的な価格設定をしていく必要があることを認識したと述べました...この調査結果は、イタリアの大手トマトサプライヤーにも、労働条件を改善するためにより厳しい措置を講じるよう強く促しています... また、他の国の他の食品の調達慣行にも適用することを予定しています...
Oxfam ...は、独自の人権影響評価(HRIA)を制定するよう、より多くのスーパーマーケットチェーンに求めています...