[Commentary: Getting ready for mandatory due diligence - Five steps businesses can take now] 2020年5月20日

[英文和訳：ビジネスと人権リソースセンター]

人権デューデリジェンス法の義務化の見通しはしばらく前から-間違いなく2017年にフランスのDuty of Vigilance法が導入されて以来-話題になっているが、企業は十分な準備をしているだろうか。

現在、国家的な取り組みが行われている国々が急速に増加しているが、注目すべきは、欧州委員会が今年中に人権・環境デューデリジェンス義務法の草案を導入することを約束していることである。これらの法律が影響を与えるのは、EUおよびその他の関連する国の管轄区域に居住または営業している企業だけではない。世界中の企業、特にグローバルなバリューチェーンに組み込まれている企業に広く影響を与えることになる。

国連ビジネスと人権に関する指導原則（UNGPs）やその他の主要な基準に沿って、人権および環境デューディリジェンスのプロセスをすでに積極的に実施している企業は、新しい法律の要件を十分に満たすことができるはずである。

しかし、このような企業であっても、来るべき法律に備えてやるべきことは多くある。

いくつかのステップは、さまざまな法律案の詳細が明らかになるまで待つ必要がある。しかし、これらの法律は、UNGPsなどの権威あるグローバルスタンダードとの整合性を図ることを目的としており、企業が今すぐにでも着手できること、そして着手すべきことはたくさんある。

企業への5つの提案

1. 自社のデューデリジェンスプロセスにギャップや盲点がないか確認し、対処する[...]。
2. 苦情処理メカニズムについても同様に対応する[…]。
3. 進捗状況と効果を追跡・測定するプロセスを強化する[...]。
4. 人権ガバナンスとアカウンタビリティが目的に合っていることを確認する[...]。
5. デューディリジェンスに関与する主要な同僚やチームと強い関係を築く[...]。

時間を無駄にしない

効果的な人権（および環境）デューデリジェンスプロセスを実施するための道徳的なケースは、これまで長い間、明確であった。デューディリジェンスを義務付ける法律があっても、それは変わらない。しかし、デューデリジェンスが正しく行われなかった場合に企業が被る影響は大きくなる。

だからこそ私は、法律の草案を待つのではなく、今から始めることを強く推奨する。私たちは、これらの法律が何を必要とするかを大まかに理解している。早く始めれば始めるほど、貴社はデューデリジェンス義務化法の要件を満たすために有利な立場に立つことができる。