中国:インターネット検閲当局、上海市民がロックダウンへの不満を伝える動画をウェイボーやウィーチャットから削除
[Shanghai: Censors try to block video about lockdown conditions] 2022年4月23日
[ 英文和訳:ビジネスと人権リソースセンター ]
中国のインターネット検閲当局は、5週間に及ぶ上海の封鎖が住民に与えた影響を強調した人気ビデオをブロックしようと試みている。
問題となっている短い動画は、食料不足や医療逼迫(ひっぱく)の状況に市民が不満を訴える音声をまとめたものだ。政府はこの動画を削除しようとし、中国のネット上で激しい反発を浴びた。政府当局が新型コロナウイルスの深刻な感染爆発を封じ込めようする中で、上海市民2500万人は何週間も自宅に閉じ込められている。6分間の動画からは、食料の供給不足を批判し、劣悪な医療状況に不満を訴える市民の声が流れる。
「もう何日も食べていない」と訴える人がいる。「このウイルスは私たちを殺せない。私たちを殺すのは飢餓だ」と言う人もいる。
動画のタイトルは「四月の声」。中国で人気のSNSプラットフォーム、新浪が運営するウェイボー(微博)とテンセントが運営するとウィーチャット(微信)で広く共有されていた。
だが4月23日、ネット検閲当局がこの動画を削除しようと動き始め、これに反発してネット上に新たに投稿するユーザーとの間でせめぎ合いが続いた。
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上海のロックダウン(都市封鎖)地域では、食料の確保に苦労し、政府が配給する野菜や、肉、玉子を待つしかすべのない人たちもいる。
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この短い動画を検閲して削除しようとすること自体が、中国SNS上で議論を呼び、批判の声が巻き起こった。