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訴訟

2020年5月28日

クリアビューAI社訴訟(オンライン上の写真を合意なしにスキャンしたことについて/アメリカで提訴)

ステータス: SETTLED

Date lawsuit was filed
2020年5月28日
不明
人権団体
申立の提出場所: アメリカ合衆国
事件の発生場所: アメリカ合衆国
訴訟の種類: 国内

企業

Meta (formerly Facebook) アメリカ合衆国 インターネット及びソーシャルメディア, 広告及びマーケティング, テクノロジー: 一般
X Corp. (formerly Twitter) アメリカ合衆国 インターネット及びソーシャルメディア, テクノロジー: 一般
YouTube (part of Alphabet) アメリカ合衆国 インターネット及びソーシャルメディア
Clearview AI アメリカ合衆国 テクノロジー: 一般, 人工知能(AI)
Venmo (part of PayPal) アメリカ合衆国 金融及び銀行

ソース

要約:2020年5月、アメリカ自由人権協会(ACLU)とNGO5団体は、クリアビューAI社(以下、クリアビュー社)を被告とする民事訴訟をアメリカ合衆国イリノイ州クック郡巡回裁判所に提訴しました。原告によれば、クリアビュー社は顔認証テクノロジーを用いて、個人の合意を得ずにイリノイ州住民のオンライン上にアップロードされた写真のフェイスプリント(顔紋)を収集しており、合意なしに情報を収集することはイリノイ州法に違反していると主張しています。2021年8月、裁判所はクリアビュー社による訴えの却下を求める申立てを却下しました。「アメリカ自由人権協会その他対クリアビューAI裁判」は現在係争中です。

争いのない事実

「フェイスプリント」とは、個人を特定するための生体情報です。クリアビュー社はオンライン上にアップロードされ公開されている世界中の人々の顔写真、数十億枚を写っている個人の合意を得ずにスキャンしてフェイスプリントを作成しました。クリアビュー社は元の画像がアップロードされているウェブサイトのリンクを残したまま、フェイスプリントをデータベースに保存しています。同社はデータベースを管理しているサーバーは全てイリノイ州外にあると主張しています。同社のデータベースを公的機関(法執行機関他の政府機関)や民間企業(大手小売企業も含む)が購入しています。データベース利用者は顔写真をアップロードしてデータベースを検索すれば個人を特定することができます。

このような技術を用いるクリアビュー社に対して世界中で訴訟が提起されています。ヨーロッパの様々なデータ保護機関が、この技術はEU一般データ保護規則に違反する可能性があると主張する前から複数の訴訟が提起されていました。カナダのプライバシー・コミッショナーもクリアビュー社の取り組みはカナダプライバシー法に違反すると結論づけています。またアメリカ全土で、様々な非営利団体による訴訟や集団訴訟が提起されています。

ツイッター、グーグル、フェイスブックといった大手テクノロジー企業は、クリアビュー社に対してデータ収集をやめるよう要求しています

法的主張

原告(NGO・6団体)は、イリノイ州生体情報プライバシー法(BIPA)の定める書面に基づく合意を得ずにクリアビュー社はフェイスプリントを収集したと主張しています。また、情報を収集された人々は、DVや性暴力の被害者をはじめ、非正規移民やその他の脆弱なコミュニティの人々であるため、プライバシーや匿名性、安全性の喪失を恐れる特段の理由があると原告は主張しています。 クリアビュー社がイリノイ州住民からプライバシー法に違反する形で収集した全てのフェイスプリントを破棄すること、またプライバシー法に定める書面による合意なしで新たなフェイスプリントの収集を防止するための司法判断を原告は求めています。

クリアビュー社はこの訴訟は当該裁判所の管轄外で提起されており、プライバシー法は同社の活動には適用されないと主張しています。また、同社はプライバシー法が表現の自由を禁止する法律を排除するアメリカ合衆国憲法修正第一条に違反しているため違憲であるとも主張しています。

非営利団体「エレクトロニック・フロンティア基金( Electronic Frontier Foundation、EFF)」や学識者は第三者意見書を裁判所に提出しました。EFFは提出した意見書において、憲法修正第一条はフェイスプリントに関して一定認めてはいるものの、クリアビュー社の行為は正当化されえないと主張しています。

訴訟動向

2020年5月28日、アメリカ自由人権協会、ACLUイリノイ支部、シカゴ性的搾取に反対する連合(Chicago Alliance against Sexual Exploitation)、セックス・ワーカーズ・アウトリーチ・プロジェクト・シカゴ、イリノイ州公共の利益に関する研究グループ(Illinois State Public Interest Research Group)、ムヘレス・ラティナス・エン・アクシオン(Mujeres Latinas en Acción)は、イリノイ州クック郡巡回裁判所にクリアビューAI社を提訴しました。

2020年10月7日、クリアビュー社は訴えの却下を求める申し立てを行いました。

2021年8月27日、裁判所はクリアビュー社が訴えの却下を求めた申し立てを棄却しました。裁判所は、本訴訟は当該裁判所の管轄外であること、BIPAはクリアビュー社の行為に対して適用されるべきではないこと、またBIPAは憲法修正第一条に基づき違憲であるといったクリアビュー社の主張を退けました。そのため、訴訟は継続していますが、裁判所はクリアビュー社がBIPAに基づき法的責任を負うかどうかについてまだ判断を下してはいません。

主要な新規情報

勝利!クリアビュー社の顔監視テクノロジーに関する訴訟は継続することが決定」EFF、2021年8月30日

ACLUはクリアビューAI社をプライバシー「悪夢」と訴え」ニューヨーク・タイムズ、2020年5月28日

クリアビュー社のフェイスプリント行為は憲法修正第一条によって保護されない。生体認証プライバシー訴訟。」EFF、2020年11月5日

ACLUがインスタグラムとフェイスブックから顔写真を収集する顔認証システム企業を訴える」バズフィードニュース、2020年2月10日

原告提出資料

アメリカ自由人権協会(ACLU)

クリアビュー社の憲法修正第一条の誤った解釈は危険であり、プライバシー法の形骸化につながる2021年1月7日

ACLUその他対クリアビュー社(訴訟に特化したウェブページ)、2021年1月

裁判資料

ACLU対クリアビュー社:クック郡巡回裁判所の意見 クリアビュー社による訴訟却下を求める申し立てを棄却、2021年8月27日

クリアビュー社の却下申し立てに対する原告再回答書、2021年1月5日

デューク大学法学部ユージーン・ヴォロコ教授およびジェーン・バムバウアー教授および憲法修正第一条クリニックによる第三者意見書、2020年12月3日

クリアビュー社による訴訟却下を求める反論意見書、2020年11月23日

EFFによる第三者意見書、2020年11月2日

マンデル法律支援クリニックおよびスタントン基金憲法修正第一条クリニックの学識者による第三者意見書、2020年11月2日

クリアビュー社の訴訟却下を求める申立に対する反論、2020年11月2日

クリアビュー社による訴訟却下を求める意見書、2020年10月7日

クック郡巡回裁判所に提出された訴状 、2020年5月28日

タイムライン