サウジアラビア:NEOM関連の土地の権利を巡る抗議運動が展開される中、国連の人権専門家が拷問や人権侵害の疑惑について公平に調査するよう政府に要請

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[Saudi Arabia: UN experts alarmed by imminent executions linked to NEOM project] 2023年5月3日
[ 英文和訳:ビジネスと人権リソースセンター]
国連の専門家*は今日、サウジアラビアのハウェイタット族の3人の死刑執行が差し迫っていることに警鐘を鳴らし、当局に手続きを中止するよう要請した。
「彼らは、テロ犯罪の嫌疑をかけられているが、NEOMプロジェクトや全長170キロの未来都市「ザ・ライン」の建設の名の下に退去を強いられ、それに抵抗して逮捕されたと伝えられている」と国連の専門家は語った。NEOMは、サウジアラビア公共投資基金が支援する未来型スマートシティ開発事業である。[...]
「国際法の下では、死刑制度をまだ廃止していない国は、故殺を伴う「最も重大な犯罪」に限って死刑が科すことができる。今回の行動がその基準に当てはまるとは考えていない」と専門家は言う。
専門家らは、サウジアラビア当局に対し、拷問や虐待の疑惑について速やかかつ公平に調査し、6人に対する判決について再度検討し、適切だと考えられる場合には、適正な手続きと公正な裁判の規範および基準に則って再審理するよう要請し、「いかなる訴訟においても、拷問の結果得られたことが確認された供述は認められない」と語った。
「テロ犯罪とその資金調達に関する2017年の同国の法律は非常に曖昧なもので、6人はいずれもその法律の下で起訴された」と専門家は話し、この法律は国連の特別手続き(Special Procedures)に複数回持ち込まれており、国際法に則していない可能性があると警告している。また、身柄を拘束されている人たちの中には、拷問や虐待を受けて罪の告白を強いられた人がいるとの疑惑もあり、適正な手続きが保障されておらず公正な裁判を受ける権利が確保されていないことにも深刻な懸念を表明した。[...]