タイ:ILOの新報告書、自動車製造業における「責任ある企業行動」の強化を勧告
[タイ・自動車産業の「責任ある企業行動」 ILOが報告書] 2024年5月2日
ILOは3月、タイの自動車製造業についての報告書を発表しました。報告書でILOは「責任ある企業行動」が、ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の実現に必要な労働条件の向上、格差是正につながると述べ、急速に変化するサプライチェーン(製品供給網)において産業全体にも資すると指摘しました。
この報告書 Decent work and responsible business practices in Thailand’s automotive manufacturing sector は日本政府の資金拠出を受けてILOが実施するプロジェクト「タイにおける強じんで包括的かつ持続可能なアジアのサプライチェーン(RISSC)」の一環で作成されました。
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自社の企業活動やサプライチェーン上に人権を侵害するリスクがないかをチェックし、対応する「人権デューディリジェンス」が世界規模で求められる中、タイの自動車産業の理解がまだ追いついておらず、適用には道半ばであるとしました。
報告書ではまた、移民労働者や派遣労働者が、タイ人労働者や正社員よりも労働条件や賃金面で不平等を強いられているとし、労働者間の格差にも言及。
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報告書は、主要なILO条約の批准、社会対話の改善、質の高い雇用機会の拡大、差別への取り組み、責任ある企業行動となり得る要件を満たすこと、そして意識向上などが必要だと勧告しました。
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