マレーシア&インドネシア:パーム油会社が小規模農家の持続可能な活動を促進
[Incentivising sustainability: Training smallholders to grow sustainable palm oil], 2021年6月18日
[ 英文和訳:ビジネスと人権リソースセンター ]
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パーム油の80%以上はマレーシアとインドネシアで生産されているが、これらの国では、パーム油の栽培により広大な森林破壊と二酸化炭素の排出が行われているほか、土地の権利の侵害や強制労働などの問題も発生している。
ベルギーやスリランカなどの一部の国では、輸入禁止などによりパーム油の使用量を減らすことを計画しているが、他の国では、倫理的で持続可能なパーム油の調達を促進するために、サプライチェーンの透明性を高める規制を検討している。
また、いくつかのパーム油企業は、持続可能な農業を推進するための取り組みを強化している。特に、世界のパーム油生産量の約40%を占める小規模農家(パーム油の作付面積が50ヘクタール未満の農家)への取り組みを強化している。
パーム油業界最大手のMusim Mas社は、インドネシアで小農プログラムを拡大している。「温室効果ガスの排出、生物多様性の損失、労働や人権などの問題に、ステークホルダーと協力して取り組むことで、パーム油業界の進化における責任あるリーダーとなることを目指している」と、ムジム・マスのプログラム・プロジェクト担当ゼネラルマネージャー、ロブ・ニコルズは話す。
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独立した小規模農家プログラムのマネージャーであるRudman Simanjuntak氏は、多くの独立した小規模農家が、知識不足やコストがかかるとの考えから、持続可能な方法を採用していないと指摘する。「我々の仕事の一部は、持続可能性が必ずしも高価なコストを意味するわけではなく、むしろコストを削減できることを示すことである」と話す。