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記事

米国:政府は、国内企業は外国人不法行為請求権法に基づく人権侵害について責任を負うべきではないと主張

[日本語翻訳記事提供: 経済人コー円卓会議日本委員会]

「トランプ政権は、外国人不法行為請求権法の下での企業責任に関する立場を覆す」2020年6月1日

先週提出されたブリーフ(簡易書簡)の中で、トランプ政権は外国人不法行為請求権法(Alien Tort Statute 以下ATS)に基づく企業責任についての立場を覆し、ATSに基づく人権侵害の訴訟は国内企業(法人)は対象外であるとし、最高裁判所にカーギル社の証明書を認めるよう要請しました。同ブリーフはさらに、裁判所に、ATSに基づく幇助責任(間接的関与責任)の可能性を否定するか、または代替案として、違反が米国国外で発生した場合、幇助責任は問われないと主張することを求めました。カナダの最高裁判所が、カナダの企業は海外で発生した人権侵害に関して、カナダの裁判所で訴えられる可能性があるとの判決を下してから3か月後、トランプ政権は米国の最高裁判所がまったく反対の方向に向かうことを提唱しています。

ATSは、1789年の裁判所法の規定であり、「法律または米国の条約に違反する不法行為に対する外国人の民事訴訟」の管轄権を連邦裁判所に認めるものです。ソーサ訴訟案件(2004)では、最高裁判所は、確立された人権法の規範に対するATSの下での暗黙の訴訟要因を認めました。その後、続く連邦第2巡回区控訴裁判はKiobel訴訟案件(2010)で生じましたが、人権侵害に対する企業責任については、ソーサ基準を満たすほど十分に確立されていませんでした。  最高裁判所は、企業責任の問題を解決するために証明書を認めましたが、代わりに、Kiobel案件(2013)におけるATSの訴訟要因に域外性に対する推定を適用することにより、訴訟を破棄しました。裁判所は、Jesner訴訟(2018)での企業責任の疑義を判定するために再度、証明書を許めましたが、ATSの訴訟原因は外国企業には適用されないと主張することで、この問題を再度回避しました。

カーギルの原告は、カーギルとネスレが児童奴隷労働に基づくココアサプライチェーンを運営しており、これらの生産者が子供を奴隷として使用していたことを知りながら、コートジボワールの生産者に財政支援と技術援助を提供していると主張しています。第9巡回区は、Jesner訴訟(2018)では外国企業の被告に対するATSの請求は排除したが、米国の企業の被告であるカーギルおよびネスレUSAは排除しなかったことに言及しました。さらに、第9巡回区は、ATSの訴訟要因をこれらの事実に適用することは、域外ではなく国内マターであることを主張しました。その理由として、ATSの訴訟要因が人権侵害を擁護し助長する行為を含んでいることに焦点をあて、原告は、そのような行為が米国内で起こったと申し立てていることをあげています。

KiobelとJesnerの訴訟では、2つの異なる行政機関が、ソーサ基準を満たす人権侵害に対するATSの下での企業責任を支持することを主張しました。Kiobel訴訟で、オバマ政権は、国際人権法の実行可能な規範が自然人にも企業にも等しく適用されることを指摘し(20〜21ページで)、「 「国の法律」は「ATSが制定され、その後改正されたコモンローの背景と一致している」(26ページ)と述べ、アミカスブリーフ(書簡)を提出しました。Jesner訴訟では、トランプ政権は、人権の国際法規範が自然人にも企業にも等しく適用される(13〜14ページ)と繰り返し述べ、「ATSの歴史が、適切な場合においては、裁判所に、国の法律に反する企業に対しコモンローの主張を認めることを示している」(15ページ)と述べています。 

トランプ政権からの新しいブリーフ(簡易書簡)は、わずか3年前からその立場を変えています。重要ななのは、このブリーフは慣習的な国際法の内容に基づく企業の責任に反対するものではないという点です。Kiobel訴訟において、連邦第2巡回区控訴裁判所は、慣習的な国際法に基づく「企業責任の規範」があるかどうかという質問をまとめましたが、学術的研究方法においても、アミカスブリーフにおいても、私はこのような質問が意味をなさないことを説明しました。慣習的な国際人権法は、行動規範を確立します。それはそれらの規範がどのように施行されるべきかを国家に指示するものではありません。企業に国際的な人権規範(奴隷制の禁止を含む)が適用されていることは間違いありません。したがって、米国がこれらの規範を企業に適用することは可能なはずです。

代わりに、新しいトランプ政権のブリーフは、単に米国の国内法に関する問題であるとして、企業責任の追及に反対しています。三権分離の懸念を呼び起こして、ATSの訴訟原因を企業に拡大する決定は議会に委ねられるべきであると論じているのです(9-10ページ)。脚注で、政府はJesner訴訟が「企業の責任に関する政府の結論だけでなく、分析のための基本的なフレームワークも拒否した」(9ページ、注3)という理由での立場の変化を説明しています。これは正しくありません。先般の Just Securityで私が述べたように、過半数の支持を得たJesner訴訟におけるAnthony Kennedy裁判官の意見の一部は、明らかに外国企業に限定されており、過半数の4番目と5番目の投票を提供した裁判官Samuel AlitoとNeil Gorsuchによる同意意見は、海外の被告に対するATS訴訟と米国の被告に対する訴訟の間には大きな違いがあることを指摘しています。

支持を得られていない、米国の立場の変更に困っているのは私だけではないようです。KiobelとJesnerの訴訟の両方で米国の弁護士であったエドウィン・ニードラー副事務総長は、新しいトランプ政権のブリーフの表紙には登場しません。同じ日に提出された他の3つのブリーフの表紙に登場したことを考えると、その事実は特に印象的です。

法人化することによって、人権侵害に対する責任を問われない盾が提供されるべきであると考えることはほとんど意味がありません。ピエール・レヴァル裁判官は、Kiobel訴訟の第2巡回区の過半数のアプローチの下で、下記のように個別に意見を述べました。

企業は今や自由に奴隷の下取りや搾取、傭兵軍を使って独裁者のための汚い仕事をしたり、虐殺を行ったり、独裁者の政治的反対者のための拷問刑務所を運営したり、海賊行為に従事したりすることができます。すべて被害者に対する民事責任はありません。

米国企業がこれらの活動の一部に従事している可能性があると考えるのは空想ではありません。米国企業は、拷問および戦争犯罪でATSの下で訴えられています。そしてもちろん、カーギル自体も米国企業が奴隷制度を支援し、これを助長したという容疑を受けています。

新しいトランプ政権のブリーフはまた、最高裁判所がATSに基づく幇助責任の可能性を拒否すべきであると主張しているが、証明書要求はこの質問の再検討を求めておらず、控訴裁判所は満場一致でそのような責任を認めています。企業の責任と同様に、このブリーフは慣習的な国際法に基づく幇助責任に反対するものではありません。ブリーフは、Chimène Keitnerが詳細に議論している(81〜94ページ)とおり、援助および過失の責任は国際法(14〜15ページ)の下で十分に確立されていることを認めています。これに対し、新しいトランプ政権のブリーフは再び三権分離の懸念を呼び起こし、そのような責任を認めるかどうかの決定は議会に委ねられるべきであると主張しています(15-17ページ)。

トランプ政権の援助と幇助に関する立場は、企業に対する訴訟に限定されず、自然人に対する訴訟にも同様に適用されることを認識することが重要です。援助と幇助に関する法的責任を問う主要な国際法訴訟の1つは、いわゆるチクロンB事件です。この事件では、イギリスの軍事法廷によって、ガスが殺戮に使用されるであろうということを「よく分かって」いながら、強制収容所に毒ガスを供給した個人が裁判にかけられ、有罪判決を受けました。ブルーノ・テッシュは、戦争犯罪を支援し加担したことにより絞首刑にされました。しかし、トランプ政権の立場の下では、民事責任を問われてはいなかったでしょう。

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