EU:非営利団体シフト、リスクベース・デューディリジェンスに関するブリーフィングを発表
[What is risk-based due diligence? And what is it not? Getting back to basics as part of EU Omnibus simplification] 2025年4月8日
[非公式英文和訳:ビジネスと人権リソースセンター]
[...] ビジネスにおけるデューディリジェンスの実施を10年以上支援してきた経験をもとに、国際的な非営利団体のシフト(Shift)は、EUの政策立案者が今後数週間から数か月にわたって見失ってはならない強化すべき、リスクベース・デューディリジェンスの基本原則についての見解を提示している。
リスクベース・デューディリジェンスとは、企業が最大のサステナビリティ・リスクに注意を向けることである。[...] リスクベース・デューディリジェンスは、常に基本的な下記のステップから始まり、これらは企業が報告の重点領域を定める際にも必要となる。
影響を特定し、重点的に取り組むべき領域について確実な意思決定を行うために、企業は下記の初期ステップを踏む:
- 最大限入手可能な情報に基づいて、自社の事業とバリューチェーンの中でどの分野が最も深刻な影響に関係している可能性が高いかを特定する。
- それらの分野における影響について、様々な情報源を活用して理解を深める。
- 企業が特定した影響の重大性と発生可能性に基づき、どの問題が最も緊急の注意を払うに値するかを確定する [...]
リスクベース・デューディリジェンスには、妥当で入手可能な情報をもとに、企業が誠実な判断を行うことが含まれる。これは、問題が実際に起きるまで待つことではない。しかし同時に、完璧な情報を求めて一社一社に負担のかかる評価やアンケートを繰り返すような非現実的な姿勢でもない。リスクベース・デューデリィジェンスとは、リスク管理の最前線に立つことである。そのためには、企業が自社に関連するサステナビリティ・インテリジェンスを活用し、必要に応じて自ら積極的に模索する必要がある。[...]
EU規制の中でサステナビリティ・デューディリジェンスを画一的な手続き規則やチェックリスト的な対応に縮小することで、企業が最も必要することではないところに焦点が当たり、結果として資源の無駄遣い以上のことは達成できないだろう。そのような状況では、企業は米国を含む各国の政府や国内法制から対応を求められている最も重要なリスクを特定できず、結果として世界中で法的リスクやその他の影響に広くさらされることになるだろう。[...]