カンボジア: 国家インターネットゲートウェイ導入、市民社会組織はプライバシーと言論の自由の権利について懸念を表明
[Cambodia steps up surveillance with new Internet gateway] 2022年2月14日
[ 英文和訳:ビジネスと人権リソースセンター]
活動家たちは、カンボジアが導入を決めた国家インターネットゲートウェイにより、政府は野党への圧力を強めることに懸念を示している。
国連の人権専門家は、2月16日からすべてのウェブトラフィックは国が管理するポータルを経由する仕組みのゲートウェイは、プライバシーと言論の自由に「壊滅的」な影響を及ぼすと警告している。
[...] インターネットゲートウェイとは、各国からインターネットに接続するためのネットワーク上の中継地点のことである。新システムである国家インターネットゲートウェイが完全に稼働すると、すべてのインターネット通信は政府によって管理される単一の出入口を経由することになる。
国家インターネットゲートウェイにより、インターネットサービスプロバイダーは、「国の歳入、安全、社会秩序、道徳、文化、伝統、習慣」に悪影響を及ぼすウェブサイトやインターネッと接続をブロックするよう命じられることになる。
国連の人権専門家は今月初め、この広範囲な新権限により、カンボジアに残された反対意見への圧力が更にかかると警告した。[...]
カンボジア人権センター(CCHR)は、元クメール・ルージュ政権の幹部がこの新しいゲートウェイを利用し、反対意見を封じ込める方法をさらに増やすことになるだろうと述べている。CCHRによると、2021年には少なくとも39人のカンボジア人によるインターネット上の書き込みが政府の検閲に引っ掛かったとして、逮捕、投獄、または逮捕状が発付された。[...]
[...] プライバシーや権利に関する懸念以外にも、すべてのトラフィックを一箇所に流すことにより、技術的な障害やサイバー攻撃によって国が遮断される可能性は非常に高くなると業界関係者は警告している。
[...] ゲートウェイの完備が近づくにつれ、多くのカンボジア人はオンライン検閲を回避するために、仮想プライベートネットワーク(VPN)の利用を開始している。[...]