カンボジア:アシックスおよび無印良品のサプライヤー工場で結社を理由に不当拘禁された労働組合リーダー、復職と過去最大級の補償を勝ち取る
”Landmark Redress for Falsely Imprisoned Worker Leader Won with Breakthrough Union Recognition for 20,000 Workers,” 6 November 2025
[非公式英文和訳:ビジネスと人権リソースセンター]
カンボジアにおける労働者の権利と結社の自由にとって画期的な出来事として、Worker Rights Consortium(WRC)は、権利侵害が長年続いていたウィング・スター・シューズ社(WSS)において大規模な救済措置が実施されたことを報告する。WSSは約2万人の労働者を雇用する工場である。組合リーダーのチェア・チャン氏は、アシックスおよび無印良品のサプライヤーにおける組織活動への報復として根拠のない容疑で6か月間投獄されていたが、現在は組合リーダーとして自由に活動できる以前の役職に復帰した。チャン氏は、不当な投獄に対して5万ドルの賠償金を受け取り、さらに2024年に確保された3,000ドルの未払い賃金も受け取った。また重要なことに、同組合はカンボジア労働組合連合(CATU)の正式加盟組合として登録された。
これら歴史的成果は、チャン氏およびCATUの粘り強い努力、並びにアシックスとWRCによる18か月にわたる継続的な交渉、さらに日本労働弁護団(LLAJ)との協力によって達成されたものである。[...]
不当な投獄に対する賠償金と未払い賃金の合計5万3,000ドルは、カンボジアの衣料労働者の20年以上分の賃金に相当する。WRCの知る限り、これは結社の自由の侵害に対して、グローバル・サウスの衣料労働者が受け取った最大の賠償である。WSSにおける組合の法的登録は2025年9月に行われ、カンボジア労働省が独立した工場レベルの組合を公式に認めた初のケースであり、国内の権利団体によって歓迎された長年待望の一歩である。
[...] わずか数週間で、WSSの350人以上の労働者が独立組合に加入し、工場内の権利侵害に共同で対応している。[...]
チャン氏の経験は、経営側が独立した組織活動を抑制するために報復を行う手口を明らかにしただけでなく、ブランドが自社のサプライチェーンにおける権利侵害に迅速かつ自主的に対応できない現状を示す不幸な事例である。
チャン氏は2024年1月に組合リーダーに選出されたわずか数週間後、職場で暴力的に逮捕された。経営者による虚偽の警察通報は、労働者を黙らせ権利を抑圧するためのよく知られた手段である。証拠不十分で釈放され有罪判決も覆された後も、チャン氏は再び報復に直面した。WSSの経営陣は、チャン氏を以前の主任整備士の役職に復帰させることを拒み、代わりに工場の別棟に配属し、他の労働者から1年間隔離した。
WSSによる虚偽の容疑での6か月間の拘禁は、チャン氏の健康状態を深刻に悪化させ、過密な刑務所での拘禁期間に対する賠償を受けた後にのみ、健康回復に取り組むことができた。家族は主たる収入と先祖代々の家を失い、生計を維持するために多額の負債を負った。その間、三人の子どもは父の所在を心配した。チャン氏に対する報復は、既に恐怖心を抱く工場労働者全体にも影響を及ぼし、労働者が集団で状況改善に取り組む安全な方法はないという印象を与えた。
[...]1年半以上にわたり、アシックスおよび無印良品は、サプライヤーにこれら救済措置を取らせ、サプライチェーンの労働者の権利を尊重させることを求めなかった。[...]
WRCは、アシックスがサプライヤーによる権利侵害に対して救済措置を講じる上で果たした建設的な役割を評価するが、非常に遅れた対応であったことも指摘する。アシックスは今後、WSSにおける労働者の結社の自由の再抑圧を防ぐため、監視を継続する必要がある。無印良品は本件の解決に直接関与しなかったが、サプライチェーンの労働者に対する人権デューディリジェンス責任を果たすため、より適切な対応を行う必要がある。