ジンバブエ:資源開発企業、リチウム採掘に伴う住民の移住開始を受け、コミュニティの生活改善を約束
[Relocation of families for mining project begins in Zimbabwe] 2023年2月8日
[ 英文和訳:ビジネスと人権リソースセンター]
ジンバブエの土地・農業・漁業・水資源・農村開発省は今日、リチウム開発事業を進める地域に元々住んでいた住民の移住を開始した。第一段階として、フォート・リクソンにPremier African Minerals社が爆破して作った採掘現場の近くに住む5家族から順に26の家族が移住する。同省の説明によると、このプロセスを受けて採鉱開始の準備に入る。
この件に関し、同資源開発企業は、学校などの主要インフラの建設、道路の整備、井戸や貯水タンクの設置、脆弱な子どもを対象とした授業料の支払いを通じて、新しい村での暮らしの改善を約束すると表明した。巨大なため池も建設中で、余った水は灌漑に利用され、この地域の食料安定確保のため活用される。
フォート・リクソンのリチウム・タンタル開発事業は、約3.5キロ平方メートルに及ぶジンバブエ最大級の開発事業である。同国は、2023年までに120兆ドル規模の産業に成長すると見込んでおり、高中所得国となることを目指す政府のビジョン2030への足がかりになると期待している。エマーソン・ムナンガグワ大統領は先日、自国産業の発展を通じて、鉱物資源から中間製品や最終製品を製造するための研究開発への重点的な取り組みが自国には不可欠であると訴えた。