[Brazil communities accuse companies of ‘green grabbing’ for wind energy] 2025年3月7日

[非公式英文和訳：ビジネスと人権リソースセンター]

[...] 42歳のジーン・ダ・ガマ・コスタ氏は、バイーア州の小さな自治体ウンブラナスで育った。[...]

数十年後、ジーン氏の家は約80基の風力発電タービンに囲まれており、そのうちの1基は彼女の敷地内にあると言う。迷路のような道路がタワーを結び、送電線が畑の隅から隅へと蛇行している。10年も経たないうちに、この地域は荒れ果てた風景から4億5000万ユーロ（4億7400万ドル）の大規模な風力発電所へと変貌した。

この発電所は、ブラジルに何百もの子会社を持つイタリアの大手エネルギー会社、エネルが所有している。ジーンとその地域の十数人の住民の主張によると、エネルとブラジルのエネルギー会社であるマエストロ・ホールディング・デ・エネルギアは、再生可能エネルギーの目標を追求するために、自分たちの領土を剥奪したという。

マエストロとエネルの行為は悪質な 「土地強奪 」に相当すると、住民の代理人として企業に対して訴訟を起こしているダニエル・カルネイロ弁護士は主張する。エネルとマエストロ・ホールディングはこれらの主張を否定している。

ジーン氏のケースは、「グリーン・グラビング（環境目的のために土地や資源を外国から奪取する行為）」と専門家たちが呼ぶ、より広範な傾向の一部である。

これは、エネルギー企業がクリーンな再生可能エネルギーを生産するために、広大な共有地へのアクセス権を獲得する過程で行われている。[...]

エネルは「デベロッパー」と呼ばれる地元の仲介会社に、土地へのアクセス確保を任せているが、このプロセスはしばしば争いの種となる。デベロッパーは、攻撃的な手法を使って地元の地主と契約を結び、住民が占有している公有地を取得することが多いことが調査チームの調べで判明した。そして、その土地を風力発電や太陽光発電所を建設するためにエネルに貸し出すのである。[...]

エネルのサンパウロ支社はこの調査に対し、「当社は法的要件、業界規制を厳格に遵守し、すべての環境要件を順守している」「ブラジルの法律に従い、エネルはブラジルで土地を購入していない。当社が風力タービンや太陽光パネルを設置する地域は、土地の所有権の観点から適正な証明書が発行された私有地である」 と述べている。エネル・イタリア社にも同様の質問をしたが、回答は得られなかった。[...]

「エネルは明らかに何が起きているかを知っており、[...]実際に汚れ仕事を委託している業者と関わっている」と、匿名を希望するエネルの社員は語った。[...]

現在、エネルは1000基以上の風力タービンを建設中または稼働中である。[...]