ロシア軍がウクライナで使用のイラン製ドローン、カナダTallysman Wireless社の部品が搭載されていることが判明
[Canadian-made parts found in Iranian attack drones used by Russia in Ukraine], 2022年12月4日
[ 英文和訳:ビジネスと人権リソースセンター]
ウクライナへの軍事攻撃にロシアが使用した攻撃用ドローンの1種類にカナダ製部品が使用されていることがキーウのシンクタンクによる調査で明らかになった。
Statewatchの調査では、ロシアがウクライナ侵攻に使用したイラン製ドローン「シャハド136」に、オタワに拠点を置くTallysman Wireless社のアンテナ部品が搭載されていることが判明した。この調査はウクライナの調査報道記者インナ・ポポヴィッチ氏が率いるStatewatchのプロジェクト「Trap Aggressor」によって行われたものである。
シャハド136は爆発物の投下とともに破壊されることから「神風ドローン」「自爆ドローン」と呼ばれ、ウクライナの兵士、民間人、インフラへの攻撃に使用されてきた。
Tallysman社のジャイルズ・パンサー社長は、オタワで取材を受けたグローブ・アンド・メール紙に対して、同社の部品の一部がロシアのウクライナ戦争で「高度な軍事誘導システムに悪用されていることを苦慮している」と述べた。
「私たちが戦争に何らかの形で加担していると思われるかもしれないが、決してそのような事実はない」「Tallysmanは、ロシアの侵略に直面するウクライナを100%支援することを約束する」とパンサー氏は主張している。
同氏によると、Tallysmanはイランやロシアには製品を販売しておらず、制裁対象となっている国や個人、団体への製品の販売は同社の流通網で禁止されているという。また、Tallysmanが把握する限りでは、これらの国に製品を供給している第三者への販売も行っていないという。
Tallysmanはカナダ国境サービス庁など政府機関と協力しており、パンサー氏の推測によると、渦中のアンテナ部品はその意図を隠すために偽装会社を利用した代理店を通じてイランに流出した可能性が高いとのことである。
同社は現在、どの製品を誰に販売するかについて過敏になっており、顧客の身元やTallysman製品の最終用途について可能な限りの調査を行っているという。[...]