日本:環境NGOのRAN、三菱UFJフィナンシャル・グループのネットゼロ・バンキング・アライアンス脱退に伴い、パリ協定1.5度目標に整合しない企業への融資中止を求める
[声明:MUFGはNZBA脱退後も約束を反故にせず、 パリ協定1.5度目標に整合しない企業への融資中止を] 2025年4月9日
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が銀行間の自主的イニシアティブ「ネットゼロ・バンキング・アライアンス(NZBA)」から3月19日に脱退したことを受けて、レインフォレスト・アクション・ネットワークは9日、MUFGに、NZBAから脱退しても投融資ポートフォリオをパリ協定1.5度目標と整合させる約束を反故にせず、パリ協定の1.5度目標に整合しない企業への融資の中止を求める声明を発表しました。
RANは3月と4月に2回にわたって、MUFGに脱退の理由を質問するメールを送りました。同グループは「今後の気候変動対策を検討するにあたり、NZBAにおける加盟継続のメリットを総合的に判断した結果だ」とし、「カーボンニュートラル実現や、パリ協定1.5度目標達成へ MUFG として貢献するというコミットメントは不変です」と回答しました。
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昨年12月、米メキシコ湾岸地域の住民や先住民族、市民団体らはNZBAと、その母体であるグラスゴー金融同盟(GFANZ)、国際連合に書簡を送り、NZBAからの加盟銀行脱退の懸念を示し、NZBAは圧力に屈せず規約を維持し、加盟銀行に「世界の平均気温上昇を1.5度に抑える」というパリ協定の合意と目標を整合させることを要請していました。今年3月、 日本のメガバンク3行全てもNZBAから脱退しました。
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MUFGは2025年3月までNZBAステアリンググループ(地域毎に選出される金融機関で構成)の一員だったとRANに回答しましたが、規約の見直しと脱退との関係については「コメントを控える」としています。