日本:国連ビジネスと人権作業部会が提出した移住労働者に関する報告書、育成就労制度に関する懸念について言及
[国連ビジネスと人権作業部会、各国政府と企業に対し移民労働者の保護強化を要請する報告書を国連総会に提出] 2025年11月5日
国家のリーダーシップで「ビジネスと指導原則」の実施を
国連ビジネスと人権作業部会は10月24日、ニューヨークの国連総会で、労働移住に関する「報告書」を発表し、各国政府と企業に対し、移民労働者が直面する深刻かつ構造的な課題に対応するために、「ビジネスと指導原則」に沿って、さらに強力な行動を取るよう促しました。
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移住連の情報に基づき「育成就労制度」に関して懸念
作業部会は、「報告書」の作成に際して、各国政府や市民社会組織に2025年4月末を期限として情報を求めていました。それを受けて移住連は「技能実習から育成就労への転換」など7項目について情報提供しました。日本政府も情報を送信していました。
移住連からの情報を踏まえて、「報告書」のパラグラフ10において、日本の情報が紹介され、技能実習制度に代わり育成就労制度が創設されることについて、「改善努力が行われている一方で、新たな育成就労制度に関して、懸念が指摘されていることを認識している」と述べられています。これは、育成就労労働者の転籍をめぐり、1~2年の転籍制限の期間が設けられ、また同外国人の技能や日本語能力に関する要件が課され、さらに転籍先における同外国人の受入れ数に関して限定されるなど、さまざまな制約が課せられることについて、移住連が送付した情報に脚注リンクを貼り、移住連が提示した懸念に留意を示しています。
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以下は、パラグラフ10の翻訳です。[...]
10.短期的な労働移民プログラムは、依然として受入れ国間で広く普及している。この状況は、永住権や市民権への道筋を妨げ、社会福祉給付や家族再統合の権利を制限することにより(13)、移民労働者を恒久的に不安定な状態に陥らせる可能性がある。雇用主と結びついた労働許可は、労働者の移動の自由をさらに制限する。雇用喪失は、合法的滞在の即時喪失をもたらす。作業部会は、カファーラ制度(訳注)(14) に対する長年の批判、および改善がなされたにもかかわらず(15)、日本の新たな育成就労制度の側面に関して現在提起されている懸念(16)を認識している。