日本:市民社会組織、三井住友FGによる脱炭素の国際枠組み「NZBA」からの脱退に憂慮を表明
[共同声明】三井住友FGによる脱炭素の国際枠組み「NZBA」からの脱退を憂慮します] 2025年3月5日
4日、三井住友フィナンシャルグループ(三井住友FG)が国連のイニシアチブである「ネットゼロ・バンキング・アライアンス(Net-Zero Banking Alliance: NZBA)」から脱退したと複数のメディアが報道しました。これを受け、350.org Japanは、同社に問い合わせ、NZBA脱退が事実であることを確認しました。私たち気候NGOは、気候の危機が深刻化する中、同社が金融機関の国際的な脱炭素の協力枠組みから脱退したことについて、懸念を表明します。そして、他の国内の大手金融機関に対して、国際枠組みから脱退することなく、脱炭素への対応を強化し続けるよう求めます。
[...] 三井住友FGはNZBA脱退後も気候変動対策を続けるとしています。しかし、NZBAのように世界中の大手金融機関がポートフォリオにおける脱炭素目標や取り組みの標準を設定し、進捗を比較しやすくする共通の枠組みから外れることは、三井住友FGにとっても、長期的な経済成長を企図するアセットオーナーやその他の金融機関にとっても後退であり、気候危機の被害に直面する市民にとっての悲劇です。
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三井住友FGに対して、NZBA脱退について再考するよう求めるとともに、他の国内の大手金融機関に対してはNZBAから脱退することなく、脱炭素への対応をより一層強化するよう要請します。