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ブリーフィング

グローバルな分岐点をどう乗り越えるか:2025年の人権擁護者&ビジネス

COPINH

2025年、世界各地で多くの人が、加速する気候危機、拡大する武力紛争、民主主義の後退、さらに企業への権力集中という、複合的に絡み合うグローバルな危機に立ち向かい、勇気ある行動を起こしました。

こうした危機の解決に向けた取り組みを最前線で担っているのが、人権擁護者たちです。彼らは、企業活動がもたらす被害や不正義に声を上げ、自然環境を守るとともに、民主主義・市民的自由・法の支配という、安定した持続可能なビジネス環境の根幹をなす価値を支えています。人権擁護者はまた、権力の乱用を白日の下にさらし、リスクをいち早く察知する役割も担っており、そこから得られる情報は企業や投資家による人権デューディリジェンスを進めるうえで不可欠なものとなっています。より公正で安全な世界を切り拓く先駆者として、彼らが安全に、そして健やかに活動できる環境は、市民社会の活力、経済の健全な発展、そして地球環境の持続可能性と切り離して考えることはできません。しかしながら、世界中で人権擁護者たちは攻撃にさらされており、脅迫、監視、身体的暴力、司法による嫌がらせを受けています。

2025年、ビジネスと人権センターは、企業活動への懸念を訴えた人権擁護者への攻撃を80か国で計790件記録しました。これは1日あたり2件を超えるペースであり、2020年以降、単年で最多となります。被害の約3割(30%)は先住民族に対するものでしたが、彼らは世界人口のわずか6%を占めるに過ぎません。

2025年を象徴する闘い――気候正義土地の権利をめぐる問題、ジェノサイドへの反対運動先住民族の主権をめぐる争い――は、これらの課題が根底で深く結びついていることを示しています。本分析では、次第に融合しつつある二つの懸念すべき潮流を指摘します。一つは「セキュリタイゼーション」、すなわち本来は社会的な課題である問題を安全保障上の脅威として位置づけることで、例外的な統治手段を正当化しようとする動きです。もう一つは「コーポレート・キャプチャー」、すなわち企業が政策立案や制度の意思決定に過大な影響力を行使する状況です。この二つの動きは互いを強め合い、デジタル技術を活用した市民空間の締め付けによってさらに増幅され、市民的自由の侵食と人々が直面するリスクの深刻化を招いています。

こうした動きの中核にあるのが、無責任な企業活動です。企業が実効性のある人権デューディリジェンスを怠り、人権擁護者への攻撃に対するゼロトレランス(不容認)の姿勢を示さない場合、法的・財務的・評判上のリスクを高めるだけでなく、人権を尊重する責任を果たせないばかりか、抑圧的な環境の形成に加担することにもなりかねません。 リスクを正確に特定し、責任を誠実に果たすための第一歩は、人権擁護者の声に耳を傾けることです。彼らは被害をいち早く察知し、実行可能な代替策を提示するとともに、人権を尊重し、繁栄の共有を実現し、公正で持続可能な経済を支えるビジネスのあり方を指し示す存在です。人権擁護者はまた、気候危機への対応として進められる「公正なエネルギー移行」においても先導的な役割を担っています。権利の保障・繁栄の共有・持続可能性を核とした移行を実現するうえで、彼らは欠かすことのできない存在です。反対に、影響を受けるライツホルダーとの実質的な協議を経ないまま事業を拙速に進めることは、人権擁護者に対する攻撃を招く主要因となるだけでなく、民主主義を下支えする公共の信頼を損ない、公正なエネルギー移行の実現をも阻みかねません。

主な調査結果

  • 企業活動に関する懸念を訴えた人権擁護者への攻撃は、ほぼすべての産業セクターに関連し、世界のあらゆる地域で確認された。地域別では、ラテンアメリカ・カリブ地域が42%、アジア太平洋地域が30%を占めた。
  • 攻撃の4分の3(75%)は、気候・土地・環境分野の擁護者に対するものであった。
  • 2025年には、企業関連の被害について発言した人権擁護者53人が殺害された。このうち約3割が先住民族であった。
  • 攻撃の類型では、刑事訴追やスラップ訴訟(公的参加を排除するための戦略的訴訟)を含む司法ハラスメントが最多で、記録された全攻撃の52%を占めた。
  • 鉱業、化石燃料、アグリビジネスの各セクターは、いずれも森林破壊の主要因とされており、引き続き最も多くの攻撃と関連するセクターであった。
  • 武器・軍需企業、およびそれらの紛争やジェノサイドへの関与に懸念を示した擁護者への攻撃は46件に上り、2023年および2024年に記録された各2件から大幅に増加した。
  • 2025年に最も多くの攻撃との関連が確認されたプロジェクト・企業は以下の5件である。なお、2件の鉱山プロジェクトはいずれも銅を採掘している。銅はエネルギー移行に不可欠な「移行鉱物」として位置づけられている。
    • 東アフリカ原油パイプライン (EACOP):ウガンダ・タンザニア
    • グラスベルグ鉱山:インドネシア
    • 航空・宇宙・防衛、セキュリティ分野の大手レオナルド社:イタリア
    • コブレ・パナマ鉱山:パナマ
    • アグリビジネス企業のDinant社:ホンジュラス
  • 加害主体が特定できた事案では、86%が国家機関(主に警察・司法機関・地方当局)によるものであった。ただし、侵害が国家機関によって行われた場合でも、企業が関与していることがある。たとえば、平和的な抗議活動の解散を当局に働きかけたり、刑事訴追につながる誤情報の拡散に加担したりするケースが挙げられる。
  • 安全保障を名目とした統治の強化(セキュリタイゼーション)と企業の政策への影響力拡大(コーポレート・キャプチャー)が相乗的に作用するなか、市民空間を制限するデジタル技術の活用によってその力はさらに増幅されている。その結果、市民的自由への制約は一層強まり、世界各地のコミュニティや人権擁護者が直面するリスクも高まっている。

年間分析を読む(英文)

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