ロシア:制裁下にもかかわらず、ミシュラン製航空機用タイヤの輸入の継続を通関記録が示唆;企業コメントを含む
[Russia still importing Michelin aviation tyres despite sanctions, records suggest] 2026年12月30日
[非公式英文和訳:ビジネスと人権リソースセンター]
報道によると、対ロ制裁による取引停止の試みにもかかわらず、ロシアにはフランスのタイヤ大手ミシュラン(Michelin)製の航空機用タイヤが引き続き流入していることが、通関記録の分析から示唆された。輸入は、英国などに拠点を置く仲介業者を通じて行われていた。
ロシアは外国製タイヤへの依存度が極めて高い。制裁によりロシア向けのタイヤ販売は禁止されているにもかかわらず、依然として相当数の製品が国内に流入していることが記録の分析から明らかになった。
英紙ガーディアンは2024年9月、ロシアによるウクライナへの全面侵攻を受け、ミシュランが2022年3月以降すべてのロシア向け輸出を停止していたにもかかわらず、2023年には総額2,800万ドル(約42億円)相当の同社製タイヤがロシアに出荷されていたと報じている。
今回の新たなデータによれば、ミシュランが製品の迂回流通を監視する体制を段階的に強化してきたにもかかわらず、輸出は数量を減らしながらも継続しているという。
ウクライナ経済安全保障評議会が分析した記録によると、ガーディアンの報道後である2024年10月から2025年3月までの間に、ロシアには2,687本、総額700万ドル超(約10億円超)のミシュラン製タイヤが輸出されていた。
また、2024年通年の分析では、これらの販売はいずれも仲介業者を通じて行われており、仲介業者はいずれもミシュランの取引先ではなかった。ミシュランはロシア国内における商業活動および生産活動をすでにすべて停止しており、同社による不正行為を示唆するものではないとしている。
これらの貨物は、トルコ、スペイン、サウジアラビア、インドに拠点を置く企業のほか、「General Trade Solutions(UK)」とされる英国系企業から発送された可能性がある。 ただし、英国の法人登記機関であるカンパニーズ・ハウスには、同名の企業は登録されていない。
2024年において、ロシア最大のミシュラン製タイヤ輸入業者であったメラリス(Melaris)社は、ロシアの軍需産業複合体(軍産複合体)への供給業者であった。
これについて、ミシュランの広報担当者は、「当社はロシアに関するすべての経済制裁および金融制裁を厳格に遵守することを約束しており、そのための専用の内部プロセスと組織体制を構築している」と述べた。
同社はまた、ロシアに輸出されたとみられるタイヤはいずれも軍事用ではないとした上で、「製品の迂回流通リスクをさらに低減するため、既存の対策に加えて管理体制を強化した」と説明した。
広報担当者はさらに、「当社のコンプライアンス体制を迂回流通リスクに対応させて強化した結果、貴社の最新データが示すとおり、制裁回避の事例は大幅に減少している」と述べた。
一方で、「こうした報告に用いられるデータの信頼性については引き続き慎重に見極める必要がある。言及されているタイヤが、偽造品や虚偽申告の可能性も含め、実際にミシュラングループ製品であると保証することはできない」とも指摘した。
さらに、「航空機用タイヤ産業は特殊であり、同一機種の航空機であればタイヤの互換性が標準化されているほか、複数の販売業者や再販業者が関与する複雑な商流構造を持っている点も理解する必要がある」と説明した。[...]