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ストーリー

インダストリオール報告書、アルセロール・ミッタル社での労働者安全に関する組織的な問題と企業対応を明らかに;企業回答・無回答を含む

2026年4月、インダストリオールは、複数国の労働者の証言に基づき、カザフスタン、メキシコ、ブラジル、リベリア、米国、欧州各地における企業の問題事例を取り上げた投資家向けブリーフィングを公表した。同ブリーフィングは、アルセロール・ミッタルが掲げる労働者保護に関する方針と実際の運用との間に、著しく一貫した乖離があると指摘している。

報告書は、短期的な財務利益を、労働者の安全、権利、将来よりも優先する企業全体の傾向があるとし、アルセロール・ミッタルの複数の事業所で、従業員および契約労働者に対する労働権侵害があったとする申立を掲載している。具体的には、社会的対話の欠如と労働組合との不十分な協議、労働安全衛生への一貫性を欠く対応、大規模な人員削減とオフショアリング、老朽化した設備への投資を犠牲にした金融化、掲げてきた脱炭素目標からの後退を問題点として挙げている。また、ブリーフィングには、これらの分野における同社の「不十分な実績」を示すものだとインダストリオールが主張する事例が、世界各地から複数紹介されている。

報告書には、リベリアでアルセロール・ミッタルの警備業務を請け負うSEGALの労働者について、低賃金、長時間労働、社会保障の欠如などの申立が含まれているほか、カザフスタン、メキシコ、ブラジルなどにおける人権侵害の申立も取り上げられている。ビジネスと人権センターは、劣悪な労働条件や平和的に抗議していた労働者への暴力に関する申立についてSEGALに見解を求めたが、同社から回答はなかった。

また報告書は、アルセロール・ミッタルがインドで日本製鉄との合弁会社(AM/NS)を設立しているにもかかわらず、この合弁会社が同社グループ全体の気候目標の対象に含まれていないと指摘している。さらに、欧州で進められている大規模な事業再編により、雇用がインドのAM/NSへ移転している一方で、同社は「こうした変更について交渉や協議を行っていない」と報告している。ビジネスと人権センターは、日本製鉄およびAM/NSに対し、本ブリーフィング、とりわけ労働組合との対話に消極的であることが労働者の労働権リスクを高めているとの申立について見解を求めたが、いずれの企業からも回答はなかった。

さらに報告書は、フランスの人権デューディリジェンス法(Duty of Vigilance Law)に基づき公表されたアルセロール・ミッタルの2024年版注意プラン(Plan de Vigilance)が、同社のグローバル・サプライチェーンを対象としていないと指摘している。その法的リスクについて、海外における人権侵害をめぐり、イヴ・ロシェが同法に基づく責任を認定された事例を引用している。

また、報告書はアルセロール・ミッタルによる欧州での事業再編について、Voestalpine、SSAB、ザルツギッターといった鉄鋼メーカーの対応と比較し、これらの企業は再編を実施していない、あるいはアルセロール・ミッタルほど大規模な再編を行っていないと指摘している。

2026年5月、ビジネスと人権センターはアルセロール・ミッタルおよび関連会社に対し、この報告書への見解を求めた。各社の回答は以下の通り。

企業への回答リクエスト

ArcelorMittal 回答を見る
Security Expert Guard Agency Liberia (Segal)

回答無し

Nippon Steel

回答無し

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