インドネシア:雇用創出に関する包括的法案で提案されている環境保護規制の緩和によって、環境と人権に深刻な影響が与えられる可能性があると投資家は警告している
「Open letter on the Omnibus Bill on Job Creation」2020年10月
[英文和訳:ビジネスと人権リソースセンター]
……署名した全世界の投資家は、雇用創出に関する包括的法案のもとで提案されている環境保護規制の緩和に対する懸念を表明する。海外直接投資の拡大に向けて規制や障壁の再編に対するインドネシア政府の努力を評価する一方で、導入されれば、環境、社会そしてガバナンスの観点から見て悪影響を及ぼす可能性の高い特定の修正案について懸念している。
特に、許認可の枠組みや環境コンプライアンスモニタリング、市民との意見交換、そして制裁制度について提起されている修正案は、環境や人権、そして労働市場に対して重大な不確実性をもたらし、インドネシア市場がその魅力を失うことに繋がりかねないと恐れている。
……
私たちはインドネシア政府に対して以下のことを求める。
・森林や泥炭地の保全を支援する法律の維持および整備
・「自由意思による、事前の、十分な情報に基づく同意」を尊重しつつ、先住民の土地に対する慣習的権利や人権を保護する法律の維持および強化
・雇用創出に関する包括的法案の導入前に、環境団体、市民団体および投資家との適切な協議の実施
・コロナウイルスからの経済的復興を図るための計画を構築する際には、長期的視点に立ち、環境や社会に対する配慮がインドネシアの復興についての検討の中心となることを約束すること……