カタールでのワールドカップ開催中に深刻な人権侵害を受けた移民労働者に対する補償を求める書簡に、100万人以上の署名が集まった。この書簡は、人権団体アムネスティとAvaazがFIFAに提出したもので、今後ルワンダで開催される大会に向けて「見て見ぬふりをしない」よう求めている。

2022年12月、FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長は、同団体が2022年ワールドカップサイクルから70億ドル以上の利益を得たことを発表した。FIFAは「レガシーファンド」の設立を表明したが、その内容が不明であることに人権団体は苛立ちを示している。カタールで賃金搾取、違法な人材派遣料、怪我に苦しんだ労働者や死亡者の家族への補償の有無といった詳細は明らかになっていない。

...

Avaazの米国リーガル・ディレクターであるビータ・アンデマリアムは、「私たちの書簡は、190カ国以上から100万人以上の署名の支援を受けている」「世界中の人々は、これらの労働者に対して行われた深刻な不正行為を認識している。FIFAに対し、何十万人もの犠牲者の汗と血と命から得た何十億ドルという金額のほんのわずかでも彼らやその家族に支払うよう要求するために、この署名は集まった」と述べた。

...

アムネスティ・インターナショナルの経済・社会正義担当であるスティーブ・コックバーンは、「今回の話し合いは、FIFAが補償を行い、深刻な人権侵害の被害を受けた労働者とその家族に直接的かつ迅速に補償するための確固たる計画とタイムラインを確立するための機会である」「大切な人を失った気持ちに代わるものはないが、FIFAがこうした不正を修復し、労働者とその家族の人生を左右する支援を提供するための資金が十分あることは明確である。FIFAはカタールに責任を転嫁するのではなく、自らの責任に真剣に取り組むべき時が来た」と語った。

FIFAは昨年11月、レガシーファンドは教育プロジェクトに重点を置き、「労働エクセレンス・ハブ」の設立を支援することを表明した。