国際労働機関（ILO）が2024年3月に発表した政策概要では、クウェート国内の労働者採用の課題に焦点を当て、クウェートの企業198社を対象とした調査の結果が分析されている。

報告書によると、回答者の半数以上が、移民労働者が雇用主を変更しやすくし、企業間の異動を容易にする規則を望んでいると回答した。報告書は、この結果はほぼすべてのセクターと、あらゆる規模の企業で一貫していたが、特に食品・飲料、小売・貿易、金融セクターで顕著だったと指摘している。

その他の重要な調査結果としては、回答者の約75％が、労働者が異議なし証明書（NOC）を必要とせずにビザの移転を可能にする他の湾岸協力理事会（GCC）加盟国の移民改革を支持していることだ。さらに、3月にクウェート商工会議所、ILO、 国際経営者団体連盟（IOE）の間で行われた協議では、移民労働者が履歴書を投稿できるオンラインプラットフォームの使用や、「短期ビザ」で労働者を雇用できるようにすることなど、労働力の流動性を促進する他の措置についても話し合われた。

雇用の流動性を促進する改革には、生産性の向上、労働争議の減少、搾取に対する脆弱性の軽減による移民労働者の権利の保護など、多くの利点があることを報告書は強調している。