ミャンマー:中国出資のレパダウン銅山にミャンマー軍が柵を設置 地雷の危険性が高まる
[ミャンマー、鉱山に地雷] 2023年7月5日
ミャンマーの軍事政権が国内の資源採掘現場などで、民主派勢力からの妨害を防ぐための対人地雷を設置している。設置場所には中国資本が参画する開発事業も含まれ、地雷による死傷者も増加傾向。人権団体などは民間人の被害拡大を懸念している。
ミャンマー北西部ザガイン地域のレパダウン銅山は地雷が確認されている場所の一つだ。同銅山には中国の万宝鉱業が出資する。周辺では民主派勢力との衝突が起こっており、資源採掘の妨害を防ぐため、国軍が地雷を配備したという。
この件について万宝鉱業はコメントを拒否している。ミャンマーの反地雷活動家は「国軍が近隣の住民らに対し、地雷原に近づかないよう警告していた」と述べ、地雷敷設に軍が関与した可能性を指摘した。
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非政府組織(NGO)の連合体「地雷禁止国際キャンペーン」(ICBL)の「地雷モニター報告」によると、22年はミャンマー国内の147郡区で対人地雷などが確認された。21年と比べ、50郡区増えた。
報告では「中国の広域経済圏構想『一帯一路』に基づく開発プロジェクトを(民主化勢力などによる攻撃から)守るため(軍事政権が)地雷を設置している」と指摘した。中国はミャンマーにとって経済的に重要なパートナーで、国軍との結びつきが強いとされている。
懸念されるのは民間人などへの被害だ。[...]