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国連ビジネスと人権の作業部会が気候変動とUNGPに関する情報メモを公開
[Information Note on Climate Change and the Guiding Principles on Business and Human Rights] 2023年6月
[ 英文和訳:ビジネスと人権リソースセンター]
人権と多国籍企業をはじめとする企業の問題に取り組む国連の作業部会が、気候変動と「ビジネスと人権に関する指導原則(UNGP)」に関する初めての情報メモを先日公開した。同メモでは、各国や企業などの事業者が、気候変動による実際のインパクトおよび潜在的なインパクトと、事業活動によって引き起こされる、助長される、あるいはそれに関連する人権へのインパクトを統合する際の指針として、UNGPをどのように活用することができるかについて解説されている。また、UNGPの柱ごとの提言が一部抜粋して提示されている。同メモは、気候変動への対応を目的とする指針や規制が増え続ける中で、それらを補完する資料として活用されるべきものである。
同メモには、気候変動が進む中で企業が責任を果たすために取るべき以下のような措置が提示されている。
- HRDDプロセスに気候変動対策の視点を組み込む。
- 人権および環境に対する気候変動関連の実際のインパクトおよび潜在的なインパクトについて行動計画を策定する。
- 気候変動に関連する人権および環境へのインパクトについて、関係するステークホルダーと有意義かつ効果的なエンゲージメントを行う。
- 企業が加担する、あるいは事業を通じて直接関係する気候変動に伴う人権へのインパクトを回避、軽減、あるいは緩和するためにビジネス上の取引関係の影響力を利用する。
添付のインフォメーション・ノート全文から閲覧可能