[English courts get new powers to dismiss Slapp cases against reporters] 2022年7月20日

[ 英文和訳：ビジネスと人権リソースセンター]

政府の発表によると、言論の自由を抑圧するために富裕層が起こした訴訟を却下する新たな権限が、英国（イングランド・ウェールズ）裁判所に付与されることが決定した。ドミニク・ラーブ司法長官は、記者や出版社に対する威圧的な法的措置（スラップ訴訟と呼ばれる、市民参加に対する戦略的訴訟）に早期段階で対処するための三段階の試験案を発表した。[...]

政府によると、この試験案ではまず、企業や個人の財務上の不正行為の調査といった報道活動に対して、公益性があるかどうかが評価される。次に、訴訟手続き乱用の証拠があるかどうか、例えば、原告側が重要でない事柄について極めて攻撃的な文面を大量に送りつけてきたかどうかが調査される。第三段階として、その訴訟が現実的に勝訴する見込みがあるかどうかが検討される。スラップの容疑をかけられた者は、裁判所に申請して早期却下を検討してもらうことが可能となる。[...]

政府は今後、費用の上限額や制度の内容を順次確定し、名誉毀損法改正の事例をさらに詳しく検討するとしている。