2023年9月27日、大阪地方裁判所は、原告約1,800人の集団訴訟4件のうちの最初の判決を下した。原告は、一定の基準を満たせば一時金などの給付が認められる水俣病特別措置法の救済対象から漏れた人たちだ。

同法は、「居住地域」「年齢」「発症時期」に基づいて救済対象の線引きをしている。大阪訴訟の原告には、こうした不合理な線引きにより賠償請求が拒否された人々も含まれている。

水俣病の症状を示していたにもかかわらず、出身の住居は対象地域外であったり、政府の特措法の申請期限を過ぎて水俣病と診断されたケースもある。

2024年3月には原告1405人が原告の熊本訴訟の一部について判決が出る予定。また、新潟（原告151人）と東京（原告75人）でも訴訟が進行中である。